067 |
子曰わく、仁に里るを美と為す。択びて仁に処らずんば、焉んぞ知なるを得ん。 |
068 |
子曰わく、不仁者は以て久しく約に処るべからず。以て長く楽に処るべからず。仁者は仁に安んじ、知者は仁を利す。 |
069 |
子曰わく、惟だ仁者のみ能く人を好み、能く人を悪む。 |
070 |
子曰わく、苟も仁に志せば、悪しきこと無きなり。 |
071 |
子曰わく、富と貴とは、是れ人の欲する所なり。其の道を以て之を得ざれば、処らざるなり。貧と賤とは、是れ人の悪む所なり。其の道を以て之を得ざれば、去らざるなり。君子は仁を去りて悪くにか名を成さん。君子は食を終るの間も、仁に違うこと無く、造次にも必ず是に於てし、顛沛にも必ず是に於てす。 |
072 |
子曰わく、我未だ仁を好む者、不仁を悪む者を見ず。仁を好む者は以て之に尚うる無し。不仁を悪む者は、其れ仁を為す。不仁者をして其の身に加えしめず。能く一日も其の力を仁に用いること有らんか、我未だ力の足らざる者を見ず。蓋し之有らん、我は未だ之を見ざるなり。 |
073 |
子曰わく、人の過ちや、各々其の党に於てす。過ちを観て斯に仁を知る。 |
074 |
子曰わく、朝に道を聞けば、夕に死すとも可なり。 |
075 |
子曰わく、士、道に志して、悪衣悪食を恥ずる者は、未だ与に議るに足らざるなり。 |
076 |
子曰わく、君子の天下に於けるや、適も無く、莫も無し。義に之与に比う。 |
077 |
子曰わく、君子は徳を懐い、小人は土を懐う。君子は刑を懐い、小人は恵を懐う。 |
078 |
子曰わく、利に放りて行えば、怨多し。 |
079 |
子曰わく、能く礼譲を以て国を為めんか、何か有らん。能く礼譲を以て国を為めずんば、礼を如何にせん。 |
080 |
子曰わく、位無きを患えず、立つ所以を患う。己を知る莫きを患えず、知らるべきを為すを求むるなり。 |
081 |
子曰わく、参や、吾が道は一以て之を貫く。曽子曰わく、唯。子出ず。門人問うて曰わく、何の謂ぞや。曽子曰わく、夫子の道は、忠恕のみ。 |
082 |
子曰わく、君子は義に喩り、小人は利に喩る。 |
083 |
子曰わく、賢を見ては斉しからんことを思い、不賢を見ては内に自ら省みるなり。 |
084 |
子曰わく、父母に事えては幾くに諌む。志の従われざるを見ては、又敬して違わず、労して怨みず。 |
085 |
子曰わく、父母在ませば、遠く遊ばず。遊ぶこと必ず方有り。 |
086 |
学而第一011章(仮名論語6貢)重出 |
087 |
子曰わく、父母の年は、知らざるべからざるなり。一は則ち以て喜び、一は則ち以て懼る。 |
088 |
子曰わく、古者言を之れ出さざるは、躬の逮ばざるを恥ずればなり。 |
089 |
子曰わく、約を以て之を失う者は、鮮し。 |
090 |
子曰わく、君子は言に訥にして、行ないに敏ならんと欲す。 |
091 |
子曰わく、徳は孤ならず、必ず鄰有り。 |
092 |
子游曰わく、君に事うるに数すれば、斯に辱しめらる。朋友に数すれば、斯に疎ぜらる。 |