里仁第四 092

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原文        作成日 2003年(平成15年)11月から12月    
子游曰、事君數、斯辱矣。朋友數、斯疏矣。
 
〔 読み下し 〕
子游(しゆう)()わく、(きみ)(つか)うるに(しばしば)すれば、(ここ)(はずか)しめらる。朋友(ほうゆう)(しばしば)すれば、(ここ)(うとん)ぜらる。
 
〔 通釈 〕
弟子の子遊が云った、「君主に事(つか)えてあまりしつこく諌言すると、それがどんなに正しい事であっても嫌がられ辱めを受けることになる。友人にあまりしつこくすると、嫌われ敬遠されることになる」と。
 
〔 解説 〕

子遊、姓は言(げん) 名は偃(えん) 字は子遊。十哲の一人で、文学(学問)に優れた人。しつこいのはダメ、やり過ぎはダメということですね。
 

〔 子供論語  意訳 〕
弟子(でし)子遊(しゆう)()った、「しつこくすると(きら)われる。先生(せんせい)にも友達(ともだち)にも」と。
 
〔 親御さんへ 〕

一般には粘り強いことを「しぶとい」と肯定的に、執念深いことを「しつこい」と否定的に言葉を分けて使っておりますが、どこからが「しつこい」になるのかと云うと、人それぞれに受け止め方が違いキャパシティー(受容量)が違いますから、一概にこうと決め付ける訳には行かんようです。

ただ、「仏の顔も三度迄」と云いますから、同じことを三度以上やったら「しつこい」となりますかね。本人は好意のつもりでも、「有難迷惑」ってこともありますから。
 

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